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NIKE+ FuelBandで日々の運動量が自然に増えた

2012.08.26

 先日、ある雑誌の座談会で水道橋博士と同席した。座談会が無事終わり、じゃあ全員で並んで写真撮影をーーとなった時、博士はささーっと素早く私のところに寄ってきて、こう言った。

「佐々木さんもフュエルしてるのね?」

 そうして彼はポケットから、黒いプラスチックのリングを取り出して見せた。おお! 同じリングが私の左手首にもある。

「目標はいくつにしてる?」
「3000」
「おーっ、3000ですか。僕は2000にしてるんだけど」
「5キロぐらいランニングすると1500はすぐですよ」
「それは燃えるな! おれも3000にするか!」

 と2人で小さく盛りあがったこのガジェットは、Nike+ FuelBand(ナイキプラス・フュエルバンド)である。3軸加速センサーを内蔵したブレスレット型の電子機器で、身体の日々の運動量を計測し記録することができる。

 このガジェットに興味を持って購入し、1週間ほど使ってみた。結論から言えば、これは良い! たいへんはまる。ゲーミフィケーションの威力はすごい。まったく手放せない電子機器になってしまった。これは買いだ。

 並行輸入で購入したFuelBandは、最近流行のたいへんシンプルな箱に入っている。本体とPCとのUSB接続ケーブル、USBスタンド、それにサイズを調整するためのツール。

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 サイズはS・M・Lの3種類が用意されていて、身長171cm体重71kgの標準的な私の体型ではMサイズでちょうど良かった。女性ならたぶんSサイズ。調整ツールを使って、サイズをそれぞれ8ミリ大きくすることも可能だ。

 簡素なマニュアルにはURLが記してあり、アクセスせよとだけ指示されている。ブラウザでこのURLを開くと、「このビデオで準備方法を確認」動画と、専用アプリのダウンロードボタンが置かれたページが現れる。ここからPCやiPhoneのアプリをダウンロードして、さまざまな設定を行うことができる。

 FuelBandはとてもシンプルだ。身体を動かせば、それが内蔵の加速度センサーで記録されていくだけ。その運動量は「FUEL」というナイキ独自の単位で表される。

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 FuelBand自体のインタフェイスは、ボタンがただひとつあるだけだ。軽くクリックするごとに「FUEL」「消費カロリー」「歩数」「現在時刻」と切り替えられる。表示するこれらの項目や順番は設定で変えられる。私は使っているうちに消費カロリーや歩数は見ないことに気づいて、「FUEL」と「現在時刻」だけを表示させるように設定変更した。

 このガジェットは、電子機器にしてはものすごく軽い。プラスチックのブレスレットぐらいの重さしかない。手首に装着していても、その存在はほとんど忘れてしまう。たぶん気になるとしたら、ノートPCでキータイプする時ぐらいなものだろう。ケースにFuelBandがカチャカチャ当たってちょっと耳障りだが、しかし私の場合は1週間使っているうちにすっかり慣れてしまって気にならなくなった。

 デザインもシンプルで目立たず、いわゆる「ガジェットを身につけてます」みたいな大仰さがまるでないのがけっこう良い。USBコネクタ部分のシルバーがワンポイントのアクセントになっているが、通常はこの部分が手首の内側に来るように装着する。すると画面表示は手首の外側に位置し、腕時計のような感じになる。実際、私はいまやFuelBandを腕時計として使っている。現在時刻を通常表示状態にしておけば、ワンクリックするだけでアナログ時計が現れるのだ。これはたいへん便利で気に入った。

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「FuelBand、これかなり良いね」とツイートしたら、知人から「USBコネクタ部分を手首外側になるよう装着するのがお洒落ですよね」と返信があった。ワンポイントのシルバーを目立たせる装着スタイルだが、たしかにそれもいいかもしれない。画面表示は設定で上下逆さまにできるので、どんなふうにでも装着可能だ。

 さらにFuelBandは生活防水仕様なので、料理をする時や雨の中での装着も大丈夫。ウェブを見ると「シャワーを浴びたり、雨の中でダンスしているときに装着してもかまいません」と書いてある。ただ完全防水ではないので、プールの中では使えない。お風呂につかるときもやめたほうがいいと思う。

 さて使い勝手で大切なのは、ガジェット単体の操作性だけじゃない。クラウドのサービスとどう連携しているのかという部分も非常に重要だ。そしてFuelBandはそのあたりが実にシンプルにできている。PC経由で連携させる時は、USBでPCに接続するだけ。パソコンのPCに直接挿しても構わないし、付属のUSBケーブル+スタンドを使っても、どちらでも大丈夫。接続すれば自動的に専用アプリが立ち上がり、勝手に同期を始めてくれる。ちなみにこの時に同時に充電も行われ、1回の充電で最大4日間は持つらしい。

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 ただひとつ不思議なのは、私の使っているMacBookAirとMacBookPro 17"のUSBポートにFuelBandを直差しすると、アプリが起動してくれないことだ。これは知人のMBPでも再現している。ただし付属のUSBケーブルを使えば問題なくアプリは起動してくれる。

 またiPhoneとの同期はBluetooth経由だ。いったんiPhoneの機能設定でFuelBandをBluetoothデバイスとして登録しておけば、あとはFuelBandのボタンを長押しするだけで自動的に接続され、同期が勝手にスタートする。これも非常に楽ちん。

 さて、FuelBandが麻薬的にはまるのは、ゲーミフィケーション的な要素が存分に盛り込まれているからだ。毎日の運動量のゴールを目指して、邁進する。達成すればウェブではアニメーションでお祝いしてくれる。写真だとわからないが、ゴールするとFuelBandでも表示が燃え上がるようにアニメーションし、気分を盛り上げてくれる。長期的な目標も立てられるようになっていて、さらに精進していく。

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 ゴールは、1日の目標FUELで最初に設定するようになっている。普通の生活であれば「2000」、活発な人なら「3000」がおすすめの目標値だ。

 これはどの程度の数値なのだろう。私は週に4〜6日は午前中にスポーツジムで5キロ走り、筋力トレーニング1セットとストレッチをだいたい1時間かけてこなしている。これでだいたい1500FUELぐらいは稼げてしまう。あとは料理したり出かけて打ち合わせや取材をしたりしていれば、あっという間に3000FUEL達成だ。

 ジムに行かなかった日でも、一日外出してあちこち動き回っていると3000は達成できた。しかしジムにも行かず、後は一日家で原稿を書いていた日だと2600FUEL。3000は達成できなかった。ただし私はほとんど毎日、朝晩と料理をしているので、そこで使う運動量もかなり関係してるかもしれない(何しろ計測してるのが手首だから)。

 実際、以下のような記事もある。カレーを作ってみたら、なんと2000FUELも消費した!という話

 このFUEL量は、ボタンを押せばいつでも現段階の数値が確認できるようになっている。感心したのは、ボタンを何度も押して「現在時刻」「消費カロリー」「歩数」から「FUEL」に表示を切り替えなくても、いま表示している画面の下側に20個のカラーLEDライトがバー状に並んでいて、どんな数値を表示しているときも、目標に向かう経過をレッドからグリーンのライトで表わしてくれている。つまり日ごろは腕時計として使っていても、つねに現在時刻の下にLEDのバーで達成FUELが目視できるというわけだ。「これは細かいところまでよくできているなー」と感心してしまった。さらにウェブサイトもとても見やすく、すでに日本語化もされている。ちなみに下の画面は、八ヶ岳に日帰り登山してFUELが8000を突破した日のものだ。

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 そういうわけで私はいまFuelBandを一日中手首に装着し、ときどきLEDバーを見ては「おお!もうこんなに運動したのか」「うーむ今日は足りないな」などと心の中で呟きながら生活している。いや、これは本当にはまりますよ。

 本製品はまだ日本では未発売だが、並行輸入品をAmazon.co.jpなどで購入することができる。2万円前後とかなり割高だが、日本での正式発売は来年以降という話もあるらしい。まだだいぶ先だ。

 手っ取り早く手に入れるのであれば並行輸入品を購入するか、NIKEの米国オンラインショップから個人輸入する必要がある。ただし個人輸入の場合はmalltailのような海外転送サービスを利用する必要がある。あるいは米国などに出かけたときに、現地のナイキショップで直接手に入れるのもいいかも。


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